2024/04/05

私設図書館

 いつの間にか読書カフェを作る方向に舵が切られているのですが、Cafe & Library 構想の最初の走り出しは「私設図書館」でした。それを自宅というプライベートな空間ですることには抵抗があって、ひとりの個人が作り出せるパブリックな空間としてのカフェを活用しながら、そこを私設図書館にする。それが Cafe & Library 構想の始まりなのです。

 ただ、ここで作ろうとしている図書館というものが何なのか。これにもいくつかのロールモデルがありつつも、やはり自分が作ろうとしているものは、それらとは違うもののように思います。

 そもそも「図書館」とは何なのか。例えば「日本大百科事典(ニッポニカ)」では、次のように説明されています。

図書館は、図書その他の資料を収集・保存し、一般あるいは特定の利用者のため、閲覧、貸出し、参考調査(レファレンス)などのサービスを提供する機関である。(中略) 図書館は設立主体によって学校図書館、大学図書館、公共図書館、専門図書館と分けられてきたが、後に国立図書館という種類を加えて考えるようになった。

 設立主体によって国立、公立、大学、学校と分類して、残りは「専門図書館」だというのであれば、「私設図書館」はすべからく「専門図書館」ということになるのですが、私が作ろうとしている Cafe & Library が専門図書館になるとはちょっと考えにくい。強いていうなら、私が手に取った本を並べているので、その本を見ることによって私の考え方とか人となりとかがよくわかる、という専門性はあるのですが、そうなると、むしろ図書館というよりも、資料館に近いかもしれません。

 図書館法という法律によると

この法律において「図書館」とは、図書、記録その他必要な資料を収集し、整理し、保存して、一般公衆の利用に供し、その教養、調査研究、レクリエーシヨン等に資することを目的とする施設で、地方公共団体、日本赤十字社又は一般社団法人若しくは一般財団法人が設置するもの(学校に附属する図書館又は図書室を除く。)をいう。

ということですので、これも私が作ろうとしている Cafe & Library を包摂するような定義ではありません。この条文をそのまま読めば、私設図書館を設立するには、社団法人か財団法人を設立しないといけないことになってしまいます。ただ図書館法第29条には「図書館と同種の施設は、何人もこれを設置することができる」とも書かれていますので、法人ではなくて個人でも設置できるのかもしれません。しかし、何のために私設図書館を作るのかといわれて「一般公衆の…教養、調査研究、レクリエーシヨン等に資する」ため、なんて訳ではありませんし、そもそも来ていただく方を「一般公衆」などといって、そのマウントをとれるようなサービスも提供できません。

 ここからしばらく、読書カフェのことを考えながら、私設図書館のことについても考えていこうと思います。




埜納タオ 著. 2011. 『夜明けの図書館. 双葉社.

暁月市という架空の街の公共図書館に勤める司書が主役のマンガ。図書館を舞台に、司書同士や利用者との様々なコミュニケーションが描かれています。一般の方から見た図書館員のイメージは、物静かで内向的なイメージかも知れませんが、このマンガには、図書館に勤めている人が理想だと思う、コミュニケーションに対してとてもアクティヴな図書館員像が描かれていると思います。けれど、私が作ろうとしている私設図書館は、これとはかなり違う。蔵書だってそんなにたくさんある訳ではありませんので、こんなレファレンス・ニーズ(調べもののお手伝いをするニーズ、というようなことです)に応えられる訳はありません。

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