2024/04/15

家賃を払わない

 何か事業をすれば、月々の固定費を払わないわけにはいきません。テナントを借りていれば家賃が必要です。厨房機器をリースすればリース料。「ここはカフェではなく図書館です」と言ったところで、家賃を値切ってくれるわけではありません。

 ただし、家賃について言えば、払わなくていい方法もあります。

 家賃はテナントを借りるから支払わなければいけないのであって、買ってしまえば払わなくてよい。それも、借金をして買った物件でカフェを運営するならば、月々の家賃が月々の返済に代わるだけで、固定費に追われる構造は変わりませんが。自己資金で買って、しかもその投資資金の回収の必要がないとすれば、ある程度、自分の自由度は増します。収益のことを気にして、なんとか固定客を掴もうと無理な努力をしたり、少しでも多くの人に来てもらおうと、例えば、インスタ映えするメニューを考える、などということは、しなくてもよくなります。

 最近、新聞記事などで、遺産相続した古い家屋の買い手がつかないといった話を目にします。「不動産」ではなくて「負動産」なんだそうです。おカネを払ってでも引き取ってほしい。そんな家があるなら、そこを改装して開業するということもできるかもしれません。ちなみに、不動産会社のWebサイトなら、地域を指定して、300万円までで手に入る物件は、なんて検索もできますし、実際にそういう物件もなくはありません。古い物件だと、改装にはそこそこのおカネがかかりますが、賃貸のテナントに比べて、自分の思うような内装や外装に仕上げることはできます。これをなんとか自己資金でやりきれば、家賃や借金の返済に追われる心配はなくなります。

 もちろん、厨房機器も同じで、リースではなく買切ってしまえばよい。中古でもよければ購入資金は節約できます。それに、身の丈に合わない機器は買わない。冷蔵庫なんかも、飲食店でよく見かけるのは、中古でも数十万円しますが、どれぐらいの食材をストックしておけばいいのかを考えれば、同じ値段で家庭用の新品を買う方がいいかもしれません。プロ仕様の焙煎機などは、最初から用意するのではなく、ある程度の収益が見込めるようになってからでもいい。そういう割り切りによって固定費を縮小していけます。

 固定費が少なければ、日々の売り上げを過度に追いかける必要がない。そうすると、たとえ来店客が少なくても、自分はこういうことをやりたいのだ、というコンセプトがより強く出せるので、どこにでもあるカフェとは違う店作りができます。それが世間に受け入れられるには時間がかかりますが、それを待つ余裕はできます。

 あまり大きなことは考えない。あまりいろんなことは考えない。身の丈にあわせて何ができるのかを考える。当たり前のセオリーなんですが、それを、いま自分が置かれている状況に照らして考えるのは、意外と難しいものです。時間はかかりましたが、少しそういうことを考えることが出来ました。




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