2025/01/28

帳簿を付ける

 銀行口座が出来たので帳簿を付けることにしました。現金出納簿と預金出納簿、それに資産台帳です。アルバイトを雇って月100万円レベルで売り上げがあるという方であれば、テレビCMで「お任せあれ」といっているあれだとか、木村佳乃が宣伝しているあれとか、正社員も何人かいるような規模になれば滝藤賢一と横澤夏子の宣伝しているあれとか、そういうのを使って処理するのでしょうけれど、当然ながらそれを使うために費用が掛かります。知り合いに訊くと、税理士さんだとか知り合いに頼んでいるという場合が多いのですが、これも頼める人がいるという前提ですし、少なくも税理士さんはタダではやってくれないでしょう。

 さいわい長い事務職の経験で、EXCELに関しては人並み以上に使えます。簿記や経理の知識も多少持っていますので、EXCELで作ることにしました。

 たいしたことはありません。現金出納簿は、日付と摘要、入金額と出金額、それと残高。ここまではお小遣い帳と同じ。それに科目マスターを作って、借方科目と貸方科目をプルダウンで選べるようにする。これは「データ」タグの「データツール」から「データの入力規則」を選ぶと実現できます(備忘。備忘)。それと消費税区分も同じように「消費税区分マスター」を作ってプルダウンで選べるようにし、預り使用税と支払消費税を計算できるようにしました。この辺りは日本中の経理担当者が悲鳴を上げているやつですね。適格請求書発行事業者の登録申請をするかどうかはわかりませんが、いちおうこれで消費税の納税もできます。

 預金出納簿は、現金出納簿をそのままコピーして、預金から引き落とされる給水光熱費やクレジットカードを支払いを管理できるようにしたものです。

 資産台帳は、いまのところ出納簿と連動はしておらず、固定資産の名称や型番、取得価格と取得日、利用開始日、耐用年数、もし将来その資産を処分した場合は処分日を入力すれば、各年度(個人商店なので会計年度は1月~12月)毎に、償却額とその累計、期末残存額が計算できるようになっています。

 これを会計年度(つまり1月~12月)毎に記録しておけば、損益計算書や貸借対照表といった会計帳簿は作れるはず。月の売上が、どう考えても20~30万円を上回ることがないような小規模経営ですから、おそらくこれで十分じゃないかと思います。これはいまから2年先に、実際に確定申告をしてみないと分からないのですが、こっちは税金を払う側なので、そんなに負担はないんじゃないかな、と思っています(憶測ですが)。

 これ以降、開業のために支払った費用は、固定資産として計上されるものを除いて、「開業費」として「繰延資産」に計上できます。例えば、食器や台所用品、掃除道具その他の軽微な備品の購入費用や、フライヤーや名刺などの印刷費、店舗の場所が決まったら、そこの給水光熱費やインターネットプロバイダーの接続費用などです。これらは経営が安定して利益が出るようになった時点から、何年間かに分けて費用に計上することで、数字のうえでの利益を圧縮して節税することができます。

 そして店舗物件の購入費用や不動産屋さんに支払う仲介手数料、店舗改装のための費用、厨房機器や什器など、購入費用が10万円を超えて耐用年数が1年以上のものは、すべて固定資産として計上し、開業した時点から減価償却をしていくことになります。

 事業収入の確定申告なんてしたことがないので、なんとなく不安だったのですが、なんとなく出来そうな気がしてきました。これもどこかのタイミングで誰かにいちど相談した方がいいのかも知れませんが、何も分からない状態から相談するより、ある程度、目星がついたところで「これでいいですか」と相談する方が、相談の手間が省けるはず。開業に向けた大きな前進かも知れません。


2025/01/27

銀行口座を作る

 このブログを始めたときは、まだ開業まで2年以上ある時期だったのですが、それから10ヶ月が過ぎ、かなり具体的なカタチが見えてきつつあります。商工会議所の「創業セミナー」で、開業までにすること40項目のチェックリストを渡されたのですが、それを見ながら、目下の課題は、①開業するための物件を探すこと ②おカネの管理や確定申告をどうするか ③広告宣伝のためのホームページ作成 の3点が喫緊の課題だな、などと考えているところです。

 おカネの管理に関しては「銀行口座の開設」という項目がありました。きのうの記事で「睡眠不足のリボ払い」状態だ、などと申しましたが、休めるときを選んで有給休暇を取り、銀行で口座開設をしよう。口座を開設したら、おカネのことを少し考えよう。そんな1日を作ることにしました。

 おカネのことなので、あまり詳しくブログに書くわけにはいきませんが、私の給与口座は自宅からいちばん近い銀行にあります。そこには定期預金もありますが、これらはすべて家計の口座で、管理はすべて妻に牛耳られています。そこに家計とは別の口座を設ける。開業してお店をやるとなると、銀行さんにはいろいろお世話になるかもしれませんので、やはり近いところに口座があるのに越したことはありません。

 ところが、事前に電話をした段階から雲行きが怪しくなります。事業用の口座を開設するならば、税務署に提出した「開業届」の写しを出してください、というのです。商工会議所のチェックリストでは「開業までにやっておくこと」として「銀行口座の開設」が書かれています。実際、開業までに諸々の準備でいろんなおカネが必要です。それらは「開業費」として「繰延資産」に計上し、開業後に償却することになるのですが、そのおカネの出入りをきちんと記録しておかないと開業費を正しく計上できません。「開業届」を出してしまったら、それ以降の経費は「開業費」としては計上できず、即時、経費として計上しなければなりません。それは絶対におかしいのですが、電話口の行員はその辺の道理を分かってはくれません。あとでその行員が言っていることが間違っていると分かったのですが、そのときは、こちらも初めてのことでよくわからないので「そうですか」というしかありませんでした。

 仕方がないので、その銀行を直接訪ねて、「へそくり口座」を作りたい、と申し出ました。事業用と言ってもダメなので、家計とは別の口座を作ってほしい。まあ噓ではありません。開業届を出さないと事業用の口座が作れないのであれば、開業届を出すまでは「へそくり口座」で家計とは別におカネの出入りを管理するしかありません。対応したのは電話の対応をした行員と同じ。免許証を預かって待たされること20分弱。帰ってきた答えは、すでに普通預金の口座をお持ちなので、二つ目の口座は作れないとのこと。じゃあ何のために免許証を預かったの、と言いたくもなりますが、ダメというのだから仕方がありません。

 仕方なく、2番目に近い銀行に行って、「へそくり口座」を作りたい旨を申し出ました。ここには口座はなかったはず。しかし、妻がその銀行の別の支店に私の名義の口座を作っているではありませんか。あとで分かったのですが、娘の高校の授業料の引き落としがこの銀行しか駄目だったようで、そのために作ったもののようです。

 結局ここでも口座は開設できなかったのですが、1番目の銀行と違って、答えはすぐに返ってきました。「明らかに用途が違うという場合でないと作れません」と仰る。これは高校の授業料の引き落とし用で、これは自分のへそくり用、というのは「明らかに用途が違う」ということにならないそうです。「それじゃ自分が定年後にこの辺りで事業をするので、事業用に口座を開設してほしいと言ったら開設してもらえるのですか」と訊くと「そういう場合はもちろん作ります」とのこと。おや。「開業届の控えなどを見せないとダメですか」「いえ、開業なさる前から別の口座を作られるのが普通です」。

 ここで1番目の銀行のヘボさ加減が分かったのですが、2番目の銀行では「へそくり口座」と言っているので、いまさら「事業用です」という訳にもいかず、結局、口座は作れませんでした。

 せっかく有給休暇を取ったのに、銀行口座を開設するという目的が達成されないまま、もうひとつの目的を達成するために隣町の銀行に向かいました。そこの銀行には結婚前から口座を持っていて、まさに「へそくり口座」になっているのですが、届出の印鑑が家計用と同じで、ハンコが必要な取引をしようとするといちいち妻の了解が必要になって面倒です。その日は家計用のハンコを妻から預かっていたので、この機会に改印届を出して、妻の了解なしでおカネを動かせるようにしておきたい。本当にささやかな用事なのですが、待ち時間なし。窓口の係りの人も、流れるように書類を用意してくださって、その場で手続きが済んでいく。見ていても気持ちのいい対応です。その対応の中で、届出事項に変更がないかの確認がされるのですが、「お勤め先は変更ないですか」と訊かれたので、「いまのところ変更はありませんが、実は定年が近くて、定年後は自分で事業をするつもりです」と言ってみる。言ってみたついでに「事業用の口座をこの口座と別に作ることはできますか」と訊いてみたところ、「お作りできますよ」とのこと。

 何か急に嬉しくなってきました。もう本当に暗い気持ちだったのですが、やっと自分が事業をやるということを認めてもらえたように思えました。

 私が住んでいる町が田舎で閉鎖的で、新しく事業をしようなどということを良くは思ってくれていない、などという問題ではなかったと思います。1番目の銀行の行員は、おそらく以前に、事業用の口座を開設したときに「開業届」の提出があったという経験があって、「事業用=開業届」という事務手順を思い込んでいたのでしょう。見た目では分からないのですが、接客態度その他から察して、その銀行の正社員ではないように思えました。

 私の勤めている大学でも、先生方や学生との対応は、たいてい、非正規雇用の職員に委ねてしまっています。あるいは私の知らないところで、この銀行の対応とよく似た対応があるのかも知れません。いえ私自身も課内体制の変更があって不慣れなことを強いられていますから、知らず知らずのうちにそういう対応をしているかもしれません。日本中がこんなことになっているとしたら、ちょっと未来が思いやられます。


2025/01/26

サービス残業

 おそらく人生最後の「繁忙期」。課内体制の変更があってから終バスで帰ることもしばしば。これまで往々にしてこういう時に上司との関係が崩れてきました。最近は「働き方改革」などと称して、どれだけ仕事があっても涼しい顔で定時退勤することが推奨されていて、私のように、その日の仕事が終わるまでやりきるという働き方は疎まれがち。残業はきちんと申告せよとか、退勤登録はきちんとしろ、といった上司の言葉をその通りに受け止めて、真面目に残業を付けていたら「最近、残業が多いですから気を付けてください」と、暗にサービス残業を強いられたりします。自分の仕事のやり方が非効率的だとは思わないのですが、課内体制を変更して仕事が効率的になるはずだ、と信じて疑わない上司から見れば、目の前で残業している私が疎ましいに違いありません。こういう状況で上司との関係を良好に保つのは、かなり高度なコミュニケーション能力が必要ですが、「コミュ障」の私には望むべくもありません。

 「働き方改革」などという前は様子が違いました。確かに若い頃も「繁忙期」がありました。毎日、終バスで帰って、家に着くのは午前様。それでも翌日は普通に9時出勤とか、終バスにも乗れずタクシーで帰る日が続いたせいで、すっかり運転手さんと顔馴染みになり、「家まで」と言えば家まで送ってくれるとか、もう帰る気力もなくなって会社に泊まるとか、そんな時期もありました。その頃はサービス残業が当たり前。タクシー代も自腹で残業代もつきませんでした。同じ頃、民間に比べて待遇のわるい公務員の待遇改善のために、定時退勤しているのに残業したように申告して残業代をつけるというような慣行が組織的に行われていて「闇残業」と呼ばれていたのですが、いまから思えば、鬼のように仕事があるのに「ノー残業デー」だとか、組合との協定で月何時間までとかいう理由を付けて、残業代も払わずに、終バスが無くなるまで残業させることの方こそ「闇残業」の名に相応しいと思ったりします。それはさておき、その頃は、残業しているのはその人の仕事のやり方が非効率だから、などという声はほとんどありませんでした。目の前に山のように仕事があるのに、それを放っておいて帰ることを推奨するような風潮もありませんでした。いまより堂々とサービス残業が強いられていました。11時半に退勤登録しているのに残業を付けていない、というようなことが当たり前にありました。それはそれで問題かもしれませんが、「仕方がない」という諦めと、「そういうことはよくない」という認識は共有されていました。だから、残業していて上司との関係が拗れることもありませんでした。

 その頃といったい何が変わったのでしょう。

 部下に過度な残業させていることが「よくないこと」と認識されているのは、私が若い頃も同じなのですが、社会全体でそういう「瑕疵」を一切許さないような風潮が強くなり、上司は自己保身のために、部下が残業している原因を部下自身の仕事の仕方に押し付けて、自分が責任を問われるのを回避しようとする。上司が決めた課内体制の変更が少なからず今の状況の原因になっているのですが、そういう瑕疵は許されないから、上司はけっしてそれを認めません。

 過労死なんて言うのが問題になると、そういうことを起こさないための仕組みが何重にも張り巡らされて、サービス残業も思うようにできません。「人にやさしい」とか「従業員を大切にする」などという言葉自体が、その会社の商品のように社会に発信され、やさしくないところや大切にしていないところは、ないものにしなければいけないようになり、以前にも増して「闇」の中に隠されていく。以前に比べれば、隠すことも難しくなっているので、例えば、仕事の途中でもいったん定時に退勤登録をしてから続きをするとか、そこそこ巧妙な手口を使わないとサービス残業も出来ません。なぜそこまでしないといけないのかと馬鹿々々しくもなります。けれど、その日その日の仕事をやりきらないと先生に迷惑を掛けたりしないとも限りませんので、やっぱり残業しなければならない。

 このところ睡眠不足のリボ払い状態で、毎日、睡眠不足が溜まっていきます。こんな状態で開業準備なんてできるのかしら。ちょっと不安になってきます。