2025/08/26

仕事は誰でもできるように

 いま私が配属されている部署は極端な例ですが、概して私の会社では、業務の標準化が出来ていません。業務マニュアルも業務引継資料も、ごく簡単なものしかありません。ないときもあります。正社員はどんな仕事でも出来ることが前提になっていて、引継などしなくてもすぐに後任者が仕事に就ける。そんな幻想が抱かれています。 勤めている間に何度か人事異動を経験しましたが、前任者から満足のいく引継を受けたことはほとんど皆無です。引継資料とは名ばかり。「この仕事は非正規雇用の人がやってくれているのでハンコを押すだけでいい」などということが堂々と書かれていたりします。

 私の場合は、後任者にこういう苦労をさせないために、どこの部署でも、着任早々から引継資料を作成することを常としてきました。書き起こした資料が100ページほど。これに参考資料を加えてインデックスを付け、フラットファイル1冊から数冊分の資料を作成して、ファイル1冊について半日の説明を3回程度行って引継をしてきました。

 それで引き継いだとおりにきちんと仕事をしてくれる人もいます。担当が変わればどうしても仕事のクオリティは劣化しますが、それで関係者に迷惑を掛けないようにしたい。人事異動はこちらの都合なのですから、そう思うのは当然だと私は考えてきました。しかし、そんな私の思いに反して、「新しい担当者が新しいやり方でやる」などと言って上長から引継をさせてもらえなかったこともありました。私のやり方が間違っていたとか、それで誰かに迷惑を掛けていたのなら仕方がありませんが、そうではない。さっきも言ったように、この会社では正社員はどんな仕事でも出来ることが前提なので、自分にしかできない専門性の高い仕事は忌み嫌われます。目の前にある仕事をやるためにいろいろ調べて、勉強もし、努力を積み上げて、高いレベルで仕事を標準化しようとすれば、「仕事は誰でもできるようにしとかないといけない」とお叱りを受ける。誰でもできるように引継資料を作成するのではなく、誰でもできるようなレベルで仕事をする、というのが会社の不文律なのです。これじゃ自分の職場でいちばん能力のない人に合わせて仕事をしなければいけない。せっかくの引継資料も活かされることはありません。その結果は惨憺たるものです。ただ誰もそれを問題にしない。こちらの耳には関係者からのクレームも入ってくるのですが、後任者も上長も馬耳東風。きっとクレームの内容も理解できていないと思われます。そのうちにクレームを入れたところで無駄だということが分かってクレームもなくなる。そんなことを何度か経験しました。

 さて、「そこはもう私がいられる場所ではない」という意思表示をして、そこから逃げ出す覚悟を決めた会社ではあっても、後任者が自分と同じような苦労をすることを是とは思えません。こんな闇残業、闇出勤を重ねなければ乗り切れない状況は再現するべきじゃないと思いますし、その繁忙の中で「自分はポンコツでここにいる価値はない」と毎日、自分を否定しながら過労自殺さえ脳裏を過ぎるような毎日を後任者に押し付けることは、何が何でも「否」です。一方で、後任者が自分の職責に無関心で、実務は非正規雇用の人に押し付けて、必要な仕事をせず、クレームの内容すら理解できずにとうとうクレームもなくなってしまうというようなことも是とは思えません。それで私にできることといえば、きちんと引継資料を作って、きちんと引継をする。後任者がどんな人かは分かりません。もしかすると自分の職責に無関心な人かもしれませんが、それでも作った資料は残りますから、いずれそれが「発掘」されて、心ある人が読んでくれれば、このどうしようもない職場をなんとか立て直す足掛かりになるかもしれない。繁忙期が終わって時間的には少し余裕がでてきました。この間の闇残業、闇出勤を全部つければ、もちろん労基法36条で結ばれた協定で定められている上限をはるかに超える残業になるのですが、もうそれは過去のこと。別にそれを労基署に訴えるつもりもありません。その上で、36協定で定められている上限を気にしながら…

すみません。ここ、とても辛くて筆が進みません。


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