2025/08/24

自分はポンコツ

 きのうの記事からの続きです。

 この会社に勤めて、闇残業で終バスを逃し会社に泊まらなければいけないようなことは何度かありました。でも、いままではそういう厳しい勤務実態と仕事のやりがいは表裏一体でした。闇残業や闇出勤ですから、その努力に対して手当で報いられることはありません。しかし、誰かがその努力を見ていてくれていて、そこまでやってくれているのだからとそれに呼応してくれるような人もいました。それで報われるような思いもしました。

 でも今回は違います。原因は、杜撰な体制変更と人を育てない体質。それとシステム開発の失敗です。ところが上長は全くそんなことを考えていない。効率的な体制にして新しいシステムを導入したのだから、これまで以上にスムーズに業務が進むはずだと思っているのです。何か不都合が起こって、それが新しい体制やシステムの仕様に起因していることであったとしても、体制の所為にするな、システムの所為にするな、というばかり。皺寄せは実務を担う非正規雇用の人に向かう。それを必死でくいとめている。そんな状況なのです。

 それに、体制変更をして自分が新たに担うようになった業務について、上長は何も説明できませんでした。何をする係なのかをまったく説明せず、非正規雇用の人たちが、それ以前に持っていた仕事を持ったまま私のチームに組み入れられ、その面倒を見ることになりました。その人たちがどんな仕事を抱えているのか、何の説明もありませんが、正社員だから面倒を見なければならない。何かの事情でその非正規雇用の人がいなくなれば、その穴を埋めなければらなない。でも、何の説明もないのだから埋められるものではありません。これほど自分がポンコツだと思ったことは、いままでありませんでした。

 この間、私と同じように厳しい勤務を強いられていた正社員がもう一人いました。この人の仕事の仕方を見ていると、自分がなぜこんな厳しい勤務を強いられているのかがよくわかります。自分のことは見えにくいのですが、他人のことだと一歩退いたところから少し客観的に見ることができるからだと思うのです。

 私たち以外の正社員は、自分は仕事をせずに非正規雇用の人に仕事を丸投げして、細かい説明なんて何もしません。非正規雇用の人が退職したら、次の人を「補充」するだけ。それで問題が解決していると思っているのです。新しく来た人がきちんと仕事をしているかどうかなんてお構いなしです。非正規雇用の人は、何もなくても会社の都合で定期的に入れ替わりが発生します。加えて私の職場では中途で退職する方も多く、そのたびに仕事に穴が開きます。すぐに「補充」が出来たとしても、前任者が積み上げてきたノウハウのすべてを引き継げるわけではありませんから、仕事のクオリティはとんでもなく劣化します。他の正社員は実務のことを理解していませんから、穴が開いたことにも劣化していることにも気づきません。

 でも、この人は違いました。非正規雇用の人がいなくなれば、自分がその穴を埋めようとします。退職が決まった人から1ヶ月以上かけて仕事の引継ぎを受け、新任の方といっしょになって仕事をする。それでも分からないことがあると、非正規雇用の人に申し訳がないと、方々に聞いたり調べたりして新任の方に説明しようとする。他の正社員はこんなことをしていませんが、私から見れば彼女がしていることが当たり前なのです。そして、彼女を鏡にして自分の姿も見えてくる。自分も大多数の正社員とは異なる少数派。やらなければいけない仕事があれば無理をしてでもそれをやろうとする。でも何も聞かされていないから分からないことだらけで、どれだけ無理をしても出来ないことは出来ない。もし自分一人だったら、出来ないのは自分の所為だと思って、精神的に追い詰められていたはずですが、自分と同じような他人を見ていると、それがその人の所為ではないことがわかる。この人がいなければ、自分はポンコツでもうここにいる価値はないと、すべてを自分の所為にしていたと思います。こうして、精神的に壊れてしまうギリギリのところで持ち堪えていたのです。


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