会社が年末・年始の休みになり、家の掃除や近所の溝に溜まった落ち葉の掃除なんかをしつつ、しばらく出来ていな通信教育の課題に取り組んでいます。「カフェ講座」と銘打って、前半はコーヒーの種類や美味しい淹れ方について、後半は店のプロモーションや開業までの手続きについて学ぶコースで、夏休みに前半をクリアしたのですが、そのあとがなかなか時間が取れないまま数か月が過ぎてしまいました。
こういう通信教育ですから当然なのですが、いかにすれば商業的に成功するかを知ることが最終的な獲得目標です。商業的な成功というのはゴールがありません。お店がそこそこ知れ渡り、毎日多くの来店客が来るようになったからといって、それがゴールではなく、そしたらアルバイトを雇ってもっと回転率を上げるとか、客単価を上げるためにメニューのグレードを上げるとか、その店舗だけで売り上げがそれ以上は伸びないことが分かったら2店舗目を出すとか、なにか終わりのないロールプレイングゲームのようです。このゲームには4種類のキャラクターがいるそうです。
- 業界ナンバーワンの「リーダー」:差異化しようとする2位以下を取り込んで同質化しシェアを守る。
- ナンバー2グループの「チャレンジャー」:リーダーの同質化圧力に抗って差別化を図り、市場シェアを獲得する。
- これに追随する「フォロアー」:模倣によって利潤を獲得しようとする。
- 専門性の高い隙間を狙う「ニッチャー」:特定の分野に集中して、その分野での名声と利潤を獲得しようとする。
キーになる考え方は「差別化」。トップブランドと何が違うのか、何がすぐれているのかを打ち出して、それが消費者に受け入れられる水準まで進めていくことが大切なんだそうです。それは、コーヒーという商品の味や提供の仕方だけではなく、消費者の共感や納得感から消費行動を生起させる広告の出し方といったところも大切だというのです。
このキャラクターでいうと、「本の庵」は差し詰め「ニッチャー」ということになるでしょう。尖った戦略で徹底的に差別化していかないとフォロアーに紛れてしまい、競争に巻き込まれてしまいます。トップブランドと何が違うのか。そこをしっかり出していかなければいけません。カフェの世界でいうトップブランドとは、例えばスターバックスのようなところでしょうか。私も時々利用しますが、最近は「ご利用は2時間までにしてください」などという注意書きがあったりして、あまり長居することは歓迎しないという意思をはっきりと出しておられます。私はたいていひとりで利用しますが、周りを見ていると、何人かでやってきて楽しくお喋りをしている人もたくさんいます。こういうところは「本の庵」と決定的に違うと思うのです。「本の庵」はお喋りお断り。ひとりで来てください。シートチャージはいただきますが、コーヒー1杯で何時間いていただいても結構です。というコンセプトです。徹底してひとりになる場所なんです。
ひとりになる場所と言えば、ネットカフェやパチンコ屋もそういう場所かもしれません、という話を以前の記事でしましたが、「本の庵」には本があります。私が読んだ本ですから、そんな難しい本ではありませんが、パチンコをしているときよりは、これらの本を読むときの方が知的なイメージがあります。この知的なイメージをどれだけ伝えられるか。そこが広告の出し方などプロモーションの差別化ということになるのだと思います。例えばホームーページで本の紹介をする。そんなウィットに富んだ気の利く文書が書けるわけでもありませんが、そんなところから知的なイメージを醸し出すのも必要かもしれません。
戦略の要は、とにかく「尖る」ことだと思うのです。通信教育をやりながらこんなことを言うのは変ですが、そこに書かれている「成功の秘訣」みたいなものをなぞって、みんなと同じようなカフェを作ったのでは、競争に埋もれてしまいます。そもそもカフェをやりたいのではなく、私設図書館をやりたいのであって、そこにより来訪しやすくする仕組みとしてカフェの機能を併せ持った私設図書館にしよう、というのが出発点です。そんなことを考えている人は、日本中を探してもそれほど多くはいません。それだけで十分に尖っているじゃないですか。その尖っているところを出す。それがこの通信教育の課題の答えかも知れません。
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