2024/12/05

本質的な提供価値

 今日は、商工会議所のセミナーで配られたタイトな「創業計画書」書式を埋めていく中で考えたことを、つれづれに書いていきます。

 まず、この Cafe & Library の本質的な提供価値と、ほかにない新しさについてです。

 本質的な提供価値を書く欄には「何屋?」という注釈があります。何を問われているのかを考えるにあたって、マクドナルドを例に考えてみます。マクドナルドが提供している価値の本質は何でしょう。美味しいハンバーガーでしょうか。たぶんそうではないと思うのです。マクドナルドがターゲットとしているのは、おそらく小さな子供でしょう。ハンバーガーに付いてくるちょっとした玩具を目当てに来る子供もたぶんいると思います。そう考えると、マクドナルドが提供している本質的な価値は、子供を喜ばすこと。子供にとって楽しい空間を作り、子供が喜ぶような飲食物を提供する。ここが本質だと思うのです。

 そうだとすると、私がやろうとしている Cafe & Library は何なのか。「図書館」なのか「カフェ」なのか。美味しいコーヒーを提供するのが本質なのか、珍しい本を読めることが本質なのか。どちらも違うと思うのです。

 この Cafe & Library の新奇性は、「意図的にコミュニケーションを避けることによって、現代社会が求める過度なコミュニケーションからの解放を目指しているところ」だと思うのです。現代社会では、なかなかひとりにはなれません。ひとりになったつもりでも、情報が一方的に次々と自分に向かって流れ込んできます。良質なコミュニケーションや良質な情報は、人間が人間として生きていくうえでどうしても必要なものですが、過度なコミュニケーションや情報は、ときに息苦しさ・生き辛さの原因となってしまいます。そこから解放される場所、というのがこの Cafe & Library の本質だと思うのです。会社帰りのサラリーマン、休日のOL、過度なコミュニケーションに疲れた学生が、ひとりでいられる時間と空間を求めてやってくる。「今日は会社で嫌なことがあった」という日にここに立ち寄って、少しでも自分を取りもどしてから帰宅する。それが、ここで提供しようとしている価値の本質のように思うのです。

 そうだとすると、これまで考えていたよりも少し遅い時間まで営業した方がいいのかもしれません。お酒を出すと静かな環境が維持できませんので、お酒は出しません。ただ、その時間にカフェインを摂ることに抵抗を感じる人もいるかもしれません。ハーブティの勉強をして、そういうメニューを追加した方がいいのかもしれない、などということを考えたりします。

 お酒を飲んで愚痴を聞いてほしい方は、同僚を誘って居酒屋に行けばいい。会社とは無関係な趣味のコミュニティに逃げ込める人は、それもいいと思います。でも、そういったコミュニケーションが重荷になっている人も少なくはないでしょう。そして、その中でも、自分自身の閉塞感を現代社会の矛盾と結び付けて克服していこうという知的な指向を持った人たちであれば、きっとこの Cafe & Library の本質的な価値を分かっていただけるのではないかと思うのです。

 では、その価値をどのように伝えていくのか。過度なコミュニケーションや情報を負担に感じている人たちに、あるいは、そこから逃れることによって自分を取りもどしていきたいと思っている人に、この Cafe & Library が提供しようとしている本質的な価値を伝えていくにはどうすればいいか。言葉にして書いてしまえば、ホームページを軸にして、SNSなども活用した広報戦略を考えるということなのですが、そこで、私自身が「触媒」の役割を十分に果たしていかないと、伝わるものも伝わらないのではないかと思うのです。

 「創業計画書」の話は明日も続けます。


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