2025/05/01

一箱図書館

 話の順序は前後するのですが、不動産の取引をするには住民票が必要ですので、1月の半ばの平日にお休みをとって市役所に行ってきました。ハーブティの茶葉を卸してくれるお店に行ったのはその日。その道の途中で見つけたのが、今日のこの記事で紹介する一箱図書館です。

 京都の堀川通という通りに面した商店街の中にある knocks! horikawa さんが運営されている一箱図書館は、30センチ四方ほどのスペースを1ヶ月2,000円で貸していただけるところ。50区画ほどのスペースには、それぞれの借主さんが趣向を凝らして本を並べておられます。本を見ているだけで、その人の人となりや考え方が見えてくるように思えるのは一箱図書館のいいところ。私が行った時間にも、何人かの借主さんがおられて、本をきっかけにいろいろなお話を聞かせていただきました。

 次に行ったのは、藤ノ木の家の鍵の引き渡しがあった日。この日は、もし空きがあれば1区画をお借りしたいというつもりで行ったのですが、ちょうど1区画空いているということだったので、2月から借りることにして、2ヶ月分の「家賃」を払ってきました。そして2月になっていよいよ本を配架。どんな本を並べればいちばん自分らしいか随分と考えました。30冊ほどの候補を選んで自宅の本棚に並べてみる。「うん。よし」といったんは思ったものの、幅を測ってみると借りている区画に収まらないことが判明。さらに15冊に厳選。それを、おとといの記事で紹介したリブライズに登録して、本の喉の上のところにいわゆる天印を押します。図書館の本の上面に「○○図書館」とか、市立の図書館なら市のマークだとかのゴム印が押されているアレです。こんなゴム印もスタンプ台も、リブライズに蔵書登録するためのバーコードスキャナーも、みんなネットで買えるんですね。

 初めて knocks! horikawa さんを訪ねたときに、たまたまおられた方に「本の庵」構想をお話ししたら、ノートを置かれてはどうですか、と提案されたので、借りた区画にノートを置くことにしました。それと、これもこの配架に合わせて作った「本の庵通信」も置いて、これは自由に持っていってもらえるようにしました。この「本の庵通信」については、また後日ご紹介しようと思います。

 knocks! horikawa さんは、地域の子供たちの「居場所」を作ろうという施設のように思えます。平日の夕方から、子供たちを対象にしたクラブ活動のような取り組みをされたり、休日にいろんな楽器を演奏する音楽教室的なことをされたりしているところで、その施設の中に本箱が設けられて、平日の昼間を中心に一箱図書館が運営されているのです。もともと別々に活動されていた方が、地域の活性化や学びの場の提供というような共通の目的でゆるくいっしょになったような場所で、そういう成り立ちは、四角四面にコンセプトを前面に出している「本の庵」とは対照的なように思えます。お話を聞かせていただくと、そこに集まってくる人に合わせてどのようにでも形を変えていく「しなやかさ」を備えているように思えるのです。本当に芯のある人、強い意志を持っている人というのは、もしかするとこういう人なのかもしれません。どんな形になっても、そこに自分の意思があるという確信があれば、形にこだわる必要がないのだと思うのです。またここでも良い人と巡り合えました。


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