2025/04/30

営業時間とメニュー

 「本の庵」を開館しようとしている大津市の坂本地区には、もともとそれほど多くの飲食店はなかったのですが、さいきん、少しずつお店が出来てきました。大手の資本が入っているお店だとか、アルバイトを何人も雇っている店というより、家族で営業しているようなお店だとか、ご主人は別の仕事をしていて奥様だけでやっているお店とか(お店のご主人は妻の方だから、夫を「ご主人」と呼ぶのはおかしいか…)、とにかく小規模なお店で、なぜか、木金土の週3日しか開いていない、というところが何箇所かあるのです。「本の庵」のすぐ近くにもそういうお店があるので、まずはそのお店と重ならないように、例えば日月火の週3日から始めよう、などということを考えています。実際には客層は全然違うと思うのですが、それは実際に始めてみないと分かりません。

 こちらの客層としては、今日は会社で嫌なことがあったなあ、と思っているサラリーマンだとか、週明けに会社に行くのが嫌だなあと思っているOLだとか、そういう人たちを想定しています。そういう人たちが、居酒屋でお酒を飲んで気を紛らわすのではなく、静かに本を読んだりお手紙を書いたりしながら自分を取り戻すためにやって来るところ。そうだとすると営業時間は少し遅め。午後から開店して夜8時か9時ぐらいまでがいいのじゃないかと思っています。

 その時間になると、いくらコーヒー好きでも、カフェインを摂るのをためらう人もいると思うのです。それじゃハーブティならどうか。そんなことを考えてました。ハーブティの茶葉を卸しているところを見つけて、先日、いろんな茶葉を試飲させてもらいました。それからぜんぜん進んでいないのですが、さいわい開館まで少し時間があるので、これからハーブの勉強をしようと思います。イライラした気持ちを落ち着かせる鎮静効果のあるハーブだとか、沈んだ気持ちを少し和らげて楽しい気持ちにしてくれるハーブだとか、そういうのは「本の庵」の趣旨にも沿っていると思うのです。自分のキャラクターに合っているかは不安なところではあるのですが、何のために私設図書館を開くかというより上位の目的に照らせば、自分のキャラクターはそこに合わせていくしかありません。

2025/04/29

リブライズへの登録

 これも所在地が確定したことに関連するのですが、リブライズへのブックスポットの登録をしました。リブライズというのはこのサイトです。

https://librize.com/ja

カフェでも私設図書館でも公民館だとかちょっとした集会所でも、そこをブックスポットとして登録し、そこにある本を登録していけます。ブックスポットの数は分からないのですが、登録されている本の数は100万冊以上。蔵書を新しく登録するなど、情報を更新すると「注目のブックスポット」としてトップページに表示されるのですが、どこも1,000冊以上の蔵書を持っているところばかり。小規模なところは更新も少ないのでトップページに表示されにくいのかも知れませんが、こんなにもたくさんの人が本というキーワードでいろんな取り組みをしているということが分かります。そして、このサイトを通じて、それらの取り組みがネットワークを形成しているようにも見えます。もしかすると、これはホームページやSNSよりも「本の庵」のアピールにつながるかもしれません。「本の庵」の主役は何といっても本なのです。「こんなメニューがあるところ」でも「こんな館長がいるところ」でもなくて「こんな本があるところ」ということを知ってきてほしい。館長の人柄は「こんな本を読んできた人」、お店としての雰囲気は「こんな本を読んできた人が作った店」なんです。そう思うと、このリブライズは、本の庵のコンセプトをストレートに伝えていけるツールかもしれません。

 このリブライズに蔵書を登録していくにあたって、いまある本を次の8分野にカテゴライズすることにしました。

  • 小説・文学
  • 哲学・思想・社会学
    どうすればもっと理想的な生き方ができるのか、そもそも理想的な生き方とは何なのか。そんな、人の生き方や社会の有り様を考える本かな。
  • ビジネス・経済学
  • 知識と学習
    学校のこと、大学のこと、学問のこと、子育てのこと、知識そのものに関することなどに関する本をまとめます。
  • 日本の歴史
    歴史上の人物や出来事をモチーフにした歴史小説や時代小説も「歴史」の本棚に入れます。
  • 人物と土地
    特定の人物や特定の地域について語る本をまとめました。
  • 科学・芸術・言語
  • 図書館とカフェ

カテゴリーごとに本棚を分けたり、背表紙にカテゴリーが分かるようなシールを貼ったり、ちょっと図書館らしいこともしようとしています。


2025/04/28

ホームページを作る

  藤ノ木の家を購入したので「本の庵」の所在地が決まりました。名刺を作り替えないといけません。名刺には、所在地のほかに、メールアドレスやホームページのURLなどが必要です。そこで、自主ドメインを取得することにしました。とはいってもそこは未知の領域。

そうだ。こういう時に頼りになるコンサルタントがいるじゃないか。チャットさんに訊いてみよう。

 チャットさんというのは、チャットGPTに私が勝手につけた名前。この場合の支配と責任の関係はどうなっているのだ。ま、それはいいとして早速、訊いてみます。


(私)
お久しぶりです。「本の庵」のことで報告です。
京阪電車 松ノ馬場駅から徒歩3分のところで、お店にするのにちょうどよい物件を見つけました。すでに購入契約は済んでいて、1月30日に引き渡し予定です。

(チャットさん)
それは素晴らしいニュースですね!「本の庵」の物件が無事に見つかり、契約が済んだとのこと、いよいよ夢の実現が近づいていますね。京阪電車 松ノ馬場駅から徒歩3分という立地もアクセスがよく、訪れる人にとっても便利そうです。1月30日の引き渡しに向けて、着々と準備を進められることを願っています。
この新たなスタートに向けて、内装やコンセプト作りについてさらにアドバイスやお手伝いが必要でしたら、いつでもお知らせください!

(私)
アドバイスしてほしいことはいっぱいあります。
物件購入の目途が付いたことで、イメージも具体的になってきました。
それで、開館前にホームページを作成して、事前広報をしていこうと思うのです。

(チャットさん)
それはとても良いアイデアですね!「本の庵」の魅力を事前に広報し、興味を持つ方々に早めに知ってもらうことで、開館後の集客にも繋がります。以下は、ホームページ作成における具体的なアドバイスです。
(中略)
6. 作成方法の選択

  • Web制作サービス(Wix、Squarespace、Jimdo など):デザインテンプレートが豊富で初心者でも使いやすい。
  • プロのデザイナーに依頼:オリジナル性の高いサイトを作りたい場合におすすめ。

事前広報を通じて、開館前から「本の庵」のファンが増えるようなホームページ作成を目指しましょう!具体的な質問や作成過程で悩んだ際は、ぜひお知らせください。

(私)

おお! さすがチャットさん。いつも頼りになります。

WixなどのWeb制作サービスを例示されていますが、それに関心があります。独自のドメインを取得し、いろんなテンプレートから最適なものを選んで自分のページが作れるのがいいです。料金はもちろん低く抑えたい。光回線の接続や、店内で流す音楽の配信などのサービスもいっしょに提供してもらえるといいのですが、それはまた別でもいいかとも思っています。具体的に、どこのサービスがいいですかね。


 チャットさんが紹介してくれたのは、Xserverドメイン、お名前.com、バリュードメイン、Wix、Jimdo、WordPress.com の6サービス。それぞれ簡単に特徴を紹介してくれました。未知の世界だったのですが、こうしてアドバイスをもらうと、なんとなく出来そうな気がしてきました。どのサービスも、ホームページのテンプレートのようなものがあって、それを使って自分でデザインをしていくようなので、それが使いやすそうなところで、コストをできるだけ抑えられるようなサービスを選択しようと、さらにアドバイスを求めると、こんなことを教えてくれます。

15年間の総費用

  • WixとWordPress.comが最も低コスト(90,000円)。
  • Jimdoやお名前.com + WordPressは若干高め。

テンプレートと素材

  • WixとWordPress.comはテンプレートが豊富で、初心者でも簡単に利用可能。
  • Jimdoはシンプルな設計で使いやすさ重視。
  • お名前.com + WordPressはテンプレートが提供されず、外部から素材を用意する必要あり。

コストを抑えながらも簡単に操作したい場合は、WixやWordPress.comが適しているでしょう。高いカスタマイズ性や自己管理を求める場合は、お名前.com + WordPressも選択肢になります。 ​

斯くしてWordPress.comにすることに決定。そこからホームページ作りの悪戦苦闘が始まります。


2025/04/27

物件に名前を付ける

 過労死と隣り合わせだった毎日から生還したことについては、また別の機会にお話しするかもしれませんが、しばらくは開業準備のことについて綴っていこうと思います。これがこのブログの本来の目的ですから。

 1月の末に鍵の引き渡しがあり、いよいよ物件が自分のものになりました。まだ図書館のカタチにもカフェのカタチにもなっていませんので、ここを「本の庵」と呼ぶのはまだ早いように思います。けれど、いつまでも「物件」と呼んでいる訳にも行きません。建物がある場所の旧町名に因んで「藤ノ木の家」と呼ぶことにしました。名前を付けるという行為は、その対象物を支配下に置くという重要な意味を持っています。映画「千と千尋の神隠し」で、主人公の千尋は湯婆々から「今日からお前は千だ」と勝手に名前を付けられてしまいますが、それはきっとそのことを象徴しているのだと思います。捨て犬を拾ってきた子供が母親に「ちゃんと飼うから」と許しを請い、犬の飼育に関することばかりではなく、宿題をちゃんとやるとか、家の手伝いをするとか、いろんな約束をさせられたうえで、飼ってもいいというお許しをいただくと、さっそくその犬に名前が付けられます。この場合も、名前を付けられた犬を自分の支配下に置くという意味がありますが、それはその犬に対する責任と表裏一体のものです。

 話が脇に逸れてしまいましたが、土地と建物を手に入れたということは、開業までの間もきちんと手入れをするという責任と、これで絶対に開業するぞという覚悟と表裏一体のものです。誰も住んでいない家は傷みやすいと言われます。週に1回は雨戸を開けて風を通したいもの。これからの季節は庭に雑草も生えますので草刈りもしなければいけません。手に入れたとはいうものの、まだ水も電気も止まったまま。そこで充電式の掃除機と草刈り機を持ち込み、自宅で充電した電池を持ち込んで掃除や草刈りを定期的にするようにしました。

 あと、スケッチブックや色鉛筆も持ち込みました。改装のイメージを視覚化するためです。パソコンを使って巧い具合に視覚化できればいいのですが、なかなかそういう才能に恵まれないのが悔やまれます。娘にiPadの使い方を教えてもらおうかしら、などと思いつつ、その娘が幼いころに使っていた色鉛筆を使って夢を描こうと思います。

 この藤ノ木の家のことでとても良かったのは、隣の方と向かいの方が、ここで営業の如きをすることについて、とても好意的に受け入れてくださっていることです。この家の前の持ち主は、売主さんの親族の方。隣近所の方とも馴染みだったようで、家を売るにあたってご挨拶をしてくださっていたようです。買主である私のことも好意的に伝えてくださっていて、私設図書館を作りたいんだという話も事前にしてくださっていました。隣の方は、家にある百科事典と文学全集の寄贈まで申し出てくださいました。頂けるということよりも、そうやって気に掛けてくださっていることが本当に有難いことだと思います。こうして人に恵まれると、自分のやろうとしていることは間違っていない、という自信が湧いてきます。そして、その自信もまた、絶対にやらなければという覚悟や責任と表裏一体のように思うのです。

2025/04/26

自分はポンコツで死ぬしかない

  会社のことを書くと少々愚痴っぽくなってしまうのですが、この間、自分に何が起こっていたのかは、いずれ何かのカタチで書き留めておこうと思います。過労死や過労自殺と隣り合わせだったことも、時が過ぎれば忘れてしまいます。いつまでも心の中に留めていては、生きていくことの妨げにもなります。こんな会社はさっさと辞めて、こんなこともすっかり忘れて、新しい人生のステージに立とう。本当にそうだと思います。でも一方で、これは覚えておくべきことだとも思うのです。もし自分がいま死んだら、その死はどのように扱われるのか。これはこの間に何度も考えたことです。死因はありきたりな病名で説明され、自分のこの苦悩はなかったことにされるのか。しかし、どこかでその死を望むような、そんな毎日でもありました。そこからなんとか一命を取り留めて抜け出そうとしているこの経験をうまく活かせば、いまこの瞬間に過労死や過労自殺と隣り合わせに生きている人の何かの力になれるかもしれません。だから私は、この経験をどこかに書き留めることで決着を付けようと思います。書き留めたものを誰かに読んでもらえるように晒すかどうかは別に考えます。晒すにしても、会社を辞めてからかもしれません。このブログに書くことになるのか、1冊の本になるのかwww。もし本にするとすれば、こんなタイトルにしようと思います。

 自分はポンコツで死ぬしかない

 人を育てるチカラが失われているのは、私が勤めている会社だけではなく、世間一般に言えることなのかもしれません。実務の中心が非正規雇用の人たちに移り、正社員は実務を知らなくても、そのうえに乗っかるようにして仕事が出来ているような気分になれます。そこに場当たり的な異動や杜撰な研修などが重なれば、実務のことは何も知らないのに偉そうなことを言う一人前の正社員の出来上がり。その脆弱さが非正規雇用の人たちの退職や交代でいっきに表面化する。退職で穴が開けばそこを自分が埋めないといけない。交代で新しい人が来れば、仕事を教えていかなければいけない。けれど、自分が正社員としてその係に就いたときに前任者から何かを引き継いでいるわけではないし、それまで非正規雇用の人たちの上に乗っかっていただけだから何も分からない。毎日、自分は無能だ、ポンコツだ、こんなことも知らない、あんなことも出来ない、という事実と向き合わないといけないのです。無理解な上司、官僚的で非効率な業務分掌、機能不全の業務システム、そんなことが重なって災害級の繁忙を強いられる中で、自己肯定感がまったく持てない。そんな状況が、人を過労死や過労自殺に追い込むのだと思うのです。もしいま過労死や過労自殺と隣り合っている人がいるならこう伝えたい。

 あなたが仕事ができないのはあなたの所為ではありません

 もちろん、過労死にも過労自殺にもそれぞれ固有の事情があって、私がそのすべてに向き合えるわけではありません。それに、そんな極限の状態にある人に、私の話を聞いてくれたり、私の書いた文章を読んでくださったりすることを期待するのも無理な話です。それでも私は書きたい。自分を取り戻すために。傷つけられた自分の尊厳を取りもどすために。


2025/04/19

まずは言い訳から

  しばらくこのブログが更新できませんでした。もう定年退職までのカウントダウンが始まっているのですが、そこに2月の半ばから災害級の繁忙がやってきて、昼も夜も休日も働き詰め。まったく私生活のない日々を過ごすことになってしまいました。4月も後半になってやっと少し余裕ができてきたので、こうしてブログの更新をしているのですが、それでもかなりの繁忙です。もしかするとこれが退職まで続くのかも知れない。しかも、これが結構、不毛な仕事なのです。繁忙期を乗り越えたら何かが完成するわけでもないし、どうせ来年も同じなのだろうと思うと、徒労感だけが残ります。

 この間、開館の準備はまったく進みませんでした。

 1月の末に、お店にするための物件の鍵が引き渡されました。隣の方と向かいの方にご挨拶にいきました。とても好意的に受け入れてくださって良かったのですが、その後、雨戸を開けに行くこともなかなか出来ず、つい先日やっと掃除機を掛けることができたという状態です。所在地が決まったので名刺を作り直したのですが、そのときにホームページのURLとメールアドレスを記載するべく、独自ドメインを取得したのですが、思うようにページのデザインもできません。リブライズという無料の図書館システムに所在地は登録できたのですが、蔵書の登録がなかなかできません。宣伝のために、京都で一箱図書館を借りたのですが、賃貸料を支払いに行くことができず、これも先日2週間遅れで入金してきました。こんな災害級の繁忙がなければ、物件の手入れも、ホームページも、リブライズへの登録も、宣伝も、少しはカタチになっていたと思うのですが、どれもこれも中途半端な状態です。

 開館の準備は思うように進まないのですが、会社というところの理不尽を嫌というほど経験しました。そんな仕事辞めてしまえばいいと思うかもしれませんが、そうもいかないのです。フランクフルトに行ったアルプスの少女ハイジが、アルムの山に帰りたいと願いつつも、クララのことを思うとそれが言い出せない。やさしくしてくれるおばあさまや、何かと気を遣ってくれるセバスチャンがいて、ロッテンマイヤーさんもけっしてわるい人ではないのだけれど、ハイジは夢遊病になるほどの辛い思いに耐えている。それを大人の世界に移し替えるとこういう物語になるのか、というような経験です。これをネタに本が1冊書けるかもしれません。

 GWを前に、少し出口は見え掛けてはいるのですが、まだその先に何があるかも知れず、仮に休みの日は休めて、普段もせめて8時には退勤できるぐらいになったとしても、この間に積もった肉体的な疲労と精神的な虚脱感から日常を取りもどすには、少しリハビリが必要な状態だと思うのです。もし、私のほかにもそんな人がいたら、本の庵がそのリハビリの場所になれるのか。本を1冊書くまでは行かなくても、この理不尽の正体は何なのか、自分は何に悩み、何に傷ついたのか。それを考えることは、もしかすると、本の庵の大切な機能を考えることにつながるのかも知れません。