2025/02/04

消防署に相談

 不動産屋さんからの奨めで、市役所に隣接する消防署の「予防課」というところを訪ね、開業についての相談をしてきました。保健所以上にこと細かく、この場合はこうする、というようなことが決められている印象で、分厚い冊子を読みながらの説明だったのですが、とても親切に対応してくださいました。

 まず、不動産屋さんからもらった物件票に「建物面積50.46㎡」と書かれているところをご覧になって、これ本当に50㎡ありますか、とのこと。いや自分で測ったわけではないので「本当に」といわれると自信はないですが、ここに書かれているのだからたぶん50㎡をちょっと超えるぐらいだと思います、と答えると、この「ちょっと超えるぐらい」というのがとても大事なんだということでした。聞いてみると、床面積50㎡以上の飲食店を開業する場合は「防火対象物使用(変更)届出書」の提出が必要だけれど、50㎡未満であれば必要でない、とのこと。届出の際には床面積を算出した根拠となる「求積図」というものが必要なんだそうで、それで50㎡未満であれば届け出の必要はないとのことなのです。これど、物件票に50.46㎡って書かれているので、今日のところは50㎡以上という前提でお話ししますね、ということで詳しい(かなり詳しい)お話を聞かせてもらいました。

 まず、公共の施設だとか、ちょっと大きな飲食店なんかでは必ず見る誘導灯。人が逃げるアイコンで非常口を示す緑色のランプみたいなやつのことです。これは床面積に関係なく必要で、火災が発生し停電した際に避難路を示すものなので、誘導標式ではなく、電灯の付いているものでないといけないのだそうです。小さいカフェなんかだとついていないところもありそうに思ったのですが、必要なんだそうです。それに、年1回以上の点検が必要。電気設備士の方にお願いする場合が一般的だけれど、自分で点検しても構わない。なんとなくクルマの法定点検みたいですね。店舗面積が50㎡以上であれば、点検結果の報告も必要なんだそうです。

 都市ガス器具で熱センサーの付いていないものを使用する場合は、10型以上の消火器が必要。家庭用ガスコンロの場合は、空焚きなどの異常過熱を検知するとガスを止める機能がついているものが多いけれど、業務用コンロを用いる場合はそれが付いていないものが多いので、注意してほしいとのことでした。熱センサー付きのコンロやIHヒーターを用いる場合は、消火器設置の届け出はいらないけれど、設置を推奨しているそうなので、どのみち消火器は置くことになりそうです。ただ、消火器の設置が義務となる場合は年1回の点検と、点検結果の報告が必要となるので、面倒と言えば面倒。専門の方に点検してもらうとなれば費用も発生します。

 火災報知器は不要。これはもっと大規模な施設の場合だけのようです。

 絨毯、カーテン、ロールスクリーン、暖簾などの布製品については、防炎である必要があるとのこと。

 それと、初めて聞く言葉なのですが「むそうかい」と「ゆうそうかい」では規制が異なるのだそうです。その階に窓があるかどうか。「無窓階」「有窓階」という字を書くのだそうです。無窓階の場合は消火器が必要。有窓階とするためには、幅750㎜高さ1200㎜以上、または直径1mの円を内包する大きさ以上の窓が2箇所以上あり、床面積の1/30以上かつ1.7㎡以上の開口部が必要。この基準を満たしているかどうかは、立面図や部材の仕様書で示してもらうのが原則なのだそうですが、写真を撮って寸法を書いてもらうことでも代用できるとのこと。このあたりは少し緩くて助かりそうです。開口部は、火災の際の避難路であると同時に、消防隊員の突入口となる必要があるため、アルミドアや一定の厚み以上の強化ガラスの嵌め殺し窓などは開口部とは見做されない。フロートガラスは厚さ6㎜以下、強化ガラスは5㎜以下などの基準があり、針金入りの場合は実際の面積の半分を開口部とするなど、細かく規定されているとのことです。こういう規定は、消防局のある市町村ごとに定められているらしいのですが、大津市の場合は、自分の市では決めずに、お隣の某政令指定都市の「消防用設備等運用基準」を準用しているとのこと。ちょっと隣町に負けたような感覚ですが、そんなものでもないのでしょうか。 

 この物件は、北側に玄関があって南側に掃き出し窓があるのですが、この掃き出し窓を避難用の開口部とするには、そこから玄関前の石段まで、幅1m以上の避難路を確保しなければなりません。おそらく開業後に来られた方は気が付かないと思いますが、この建物の東側には物置が増築されていて、避難通路を塞いでいます。これは撤去する必要がありそうです。

 気になったのは、この物件が軽自動車がやっと入れる袋小路の奥にあって、消防車の侵入に支障があることだったのですが、これは許認可には影響しないとのこと。近くの消火栓付近に消防車を停めて、そこからホースを延ばして消火するので問題ないとのことでした。

 最後に、「防火対象物使用(変更)届出書」の用紙と記入例、記入の手引きをいただき、50㎡未満であっても、実際の改装をされる前に、図面を示していったんご相談いただくと良いとの助言をいただいたのですが、そのときに「お店をされるのですか。羨ましいです」と仰る。励ましていただいたようで心強く思いました。


2025/02/03

市役所を訪問

 保健所で「飲食業・旅館業をお考えの皆さまへ」というチラシをもらって、そこに、市役所の「開発調整課訪問記録」というところに相談してください、と書かれていたので訪問しました。この日は保健所と消防署を訪問するために有給休暇をとった平日。その日に訪問しないと、また有給休暇を取らないといけません。迷路のような市役所の庁舎の中を探して、来意を告げたところ、中堅の男性職員の方が、その「飲食業・旅館業をお考えの皆さまへ」というチラシには「市街化調整区域で」と書かれているから関係ないですよ、とのこと。本当だ。確かにそう書いてある。不動産屋さんにもらった物件票には「第一種住居地域」と書かれているから、確かに関係のないチラシだった。けれど、その中堅職員さんが、この区域で営業できるかどうかについては、建築指導課に問い合わせてください、と仰るので、少し離れたところにある建築指導課を訪問。再び来意を告げたところ、窓口近くの方から、奥におられた若手の女性職員の方に対応が委ねられ、その方が隣の年配の男性職員の方と、分厚い冊子を見ながら相談をされている様子。その後、その冊子の中の特定のページを示して、第一種住居地域でこの床面積であれば飲食店は可能です、との説明をいただきました。

 それぐらいのことなら調べて分かっていたのですが、市役所の方から太鼓判をもらったのでさらに安心です。ただ、保健所のように、来訪記録を残されたりはされませんでしたので、あとから「そんなことは言っていません」と言われればそれまでなのですが。

 こうして振り返ってみると無駄な作業だったようにも思えますが、ここは相談不要だったということが分かっただけでも前進です。


2025/02/02

保健所に相談

 不動産屋さんに物件を見せていただいたときに、保健所と消防署に相談に行くことを奨められ、即席で作ったレイアウト図を持って相談に行くことにしました。

 まず保健所。2日前に電話でアポを取ったところ、時間に指定はないのでいつでもお越しくださいとのことでした。訪問予定日を告げて、電話を受けていただいた方のお名前を確認し、予定通りに訪問。「衛生課」という吊看板のある窓口で、飲食店の開業を考えているので相談に応じてほしいと来意を告げると、一番手前の席におられた係の方が窓口に出てこられました。電話で対応してくださった方と同じ方でした。

 滋賀県のホームーページでダウンロードした「食品営業許可を受けるには?」を示しながら質問をしようとしたところ、「ほぼ同じなのだけれど」と仰いながら、大津市保健所衛生課の作成した同タイトルの冊子をくださり、それをもとにお話を聞かせてくださいました。

 物件を最初に見たときに、玄関で靴を脱いでもらう二足制を考えていたのですが、テキストなどに書かれている厨房はどれも土足。長靴を履いているイメージです。床に傾斜をつけて中央に排水溝を設ける必要がある、などと書かれています。しかし、カフェの中には二足制のところもあります。これは問題ないのか。ここが最も懸念していたところだったのですが、問題ないとのことでした。防水性の床が望ましく、Pタイルなどが良いが、フローリングでも構わないとのこと。言外に絨毯や畳はダメというニュアンスでした。

 厨房と客席との区切りについては、スイングドアも「必須」というわけではなく、客が間違って厨房に入らないように、床の色が違っているとか、段差があるといったようなことでも良いとのこと。ただし、厨房の出入口以外の場所は壁や固定された什器等によって仕切る必要があるとのこと。確かにこれも、実際のカフェを見ていると、テキストに書かれているような厳密な仕切りのないところもあります。

 換気扇については、レンジフードは必須ではなく、壁付のファンでも良いとのこと。天井まで垂直のレンジフードである必要はないとのこと。揚げ物をするわけではありませんので、これは助かります。

 厨房内に、帳簿に記帳するためのデスクを置くなど、飲食店の運営に必要な機能を追加することは構わないとのこと。反対に、事務スペースとされている区画に営業用の冷蔵庫を置くといったことはダメとのこと。まだ物件を見たばかりで厨房のレイアウトまで考えているわけではないのですが、「カフェ」よりも「私設図書館」がメインだとすると、厨房よりも事務スペースの方が大事かもしれません。ここはよく考えないといけないところです。

 申請書を作成する際、「主として取り扱う食品、添加物、器具、または容器包装」欄には「調理食品」、「業態」欄には「カフェ」と記入されたいとのこと。

 「飲食店営業のうち簡易な営業の施設」欄にチェックできるのは「既製品を開封、加熱、盛り付け等して提供する営業」「半製品を簡易な最終調理を行い提供する営業」などに限られ、コーヒーをドリップして淹れることは「調理」に当たるので、一般的なカフェの場合はこれに該当しないとのこと。

 店内での飲食に供するために菓子を製造する場合は、菓子製造業の届け出は不要とのこと。「テイクアウトや、店外のイベントで製造した菓子を提供する場合でなければ」ということだったので、仮にそういったことをする場合は別途相談しないといけないようです。

 不動産屋さんでいただいた物件票とパワーポイントで作成したリフォーム間取り案をコピーされ、私の名前と連絡先を記録された。大津市開発調整課の作成した「飲食業・旅館業をお考えの皆さまへ」という案内をいただき、市役所の開発調整課に、開業に問題がないかを問い合わせられたい旨の助言をいただきました。

 おそらく飲食店を開業したいという相談は、1週間に何件も受けておられるのでしょう。係の方は手慣れた感じで対応してくださいます。事務的な対応ではあるのですが、高圧的でも恣意的でもなく、規則がこうなっています、ということを淡々と説明されるのですが、相談に来られる方が人生や生活を賭けて相談に来ているという前提で、親切・丁寧な対応をしてくださったと思います。


2025/02/01

レイアウト図

 物件を見せていただいたことで、店舗としての間取りをどう考えるかが、急に具体的に見えてきました。客席として使えそうなのは、南側の窓に面した4畳半と6畳。それぞれに押し入れや床の間がついているので、それらを潰せばもう少し広いスペースが確保できます。普通のカフェだったら、そこに2人席や4人席を並べて、そんなに悩むこともなくレイアウトができるのですが、「おひとりさま」専用でお喋りはお断り、脱コミュニケーションで自分を取りもどす空間というコンセプトからすると、そんなセオリー通りに席を並べる訳には行きません。窓に向かって座るとか、壁に向かって座るとか、利用されている他の方が気にならないような座席の配置を考えないといけません。

 書架に本を取りに行くときの導線は。サービスの導線は。トイレの位置はいまのままでよいのか。椅子やテーブル(というよりもデスク)などの什器の大きさなども考えながら、ざっくり配置を考えていって、PowerPointで可視化していきます。

 結局、この時に考えたレイアウトは後にボツになるのですが、言葉だけで考えていたコンセプトを具体化するトレーニングと思えば、けっして無駄な作業ではなかったと思います。

 ともあれ、店としての形を人の目に示せるようになりました。

 不動産屋さんからは、保健所や消防署に相談に行くことを奨められていました。あるいは、私の本気度を確かめるためだったのかも知れませんが、もとより本気なので「善は急げ」、出来上がったレイアウト図を持って、すぐに相談に行くことにしました。